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J1優勝 神戸MF飯野七聖 次は日本代表に 先発出場しアピールを

母校高士小の創立150周年行事で、児童や保護者、地域住民の前で記念講演する飯野選手(13日)
上越高で行われたサッカーイベントで子どもたちと楽しく、かつ真剣にゲームをする飯野選手(10日)

 今季のサッカーJ1リーグで初優勝したヴィッセル神戸のMF飯野七聖選手(27)がこのほど、上越市に凱旋(がいせん)帰郷し、上越高でのサッカーイベントや母校高士小での講演で優勝の思いや今後の目標について語った。J1優勝のタイトルを獲得し、次はリーグの個人賞、さらには日本代表を目指し走り続けると約束した。

 ―上越の子どもへメッセージを。

 僕もこの小さい地域から一ずつステップアップして、今年はJ1優勝というみんなが夢見る舞台でタイトルを取ることができた。今の子たちにもその可能性は十分にあると思う。やり続ける、自分を信じ続けることが大事。上越から一緒にプレーできるJリーガーが誕生することを願っている。

 ―J1優勝して地元に凱旋した気持ちは。

 僕はJ3、J2、J1、J1優勝と一つずつステップアップしてきた身。苦しさも知っているし、上越の地に自分の体験を持ち得ながら還元できるのは僕の大切な役目だと思う。ただJ1でプレーしているよりも、タイトルや個人賞を取った方が子どもたちが憧れを持ってくれると思うし、言葉の重みも違ってくる。

 ―J1優勝へ一気にステップアップした思いは。

 小さい頃からJ1の優勝というのは夢見ていた。昨年夏に、リーグタイトルを取れるチームに行きたいと鳥栖から神戸に移籍し、リーグ優勝で一つの夢がかない、うれしさを感じている。ただ、僕個人の結果としては前期はほぼけがで、あまり思い描いていたシーズンを送れなかった。復帰してからも途中交代で入ったり、たまにスタメンで出場するというのが今年の役割だったので。選手としてはスタートから出たい、日本代表にも入っていきたい。今年は満足いくシーズンではなかったので、来年は今から準備してもっと気合を入れて頑張ろうと思っている。

 ―けがの具合は。

 全然大丈夫。昨シーズンの終わりに大きなけが(右足腓腹筋肉離れ)をしてキャンプから復帰したが、また3回ぐらい、小さな同じけがを繰り返した。自分の体にもっと向き合わないといけないと感じた。食事も気を付けないと。足りないものに今回のけがで気付き、新しいトレーニングを始めた。自分の体に向き合う時間が増えたという意味では、最初は悔しかったが、このシーズンが必ず今後の自分のキャリアにいい方向に進むと思う。

 ―来シーズンの目標は。

 まずはスタメンで試合に出続けること。今年、Jリーグアウォーズ(表彰式)に優勝チームとして参加させていただいたが、ベストイレブンらの表彰を見て、素直にうらやましい、悔しいと思った。来年は個人賞も狙っていきたい。まずはしっかりとキャンプインできるように準備したい。

 ―日本代表への思いは。

 もちろんある。Jリーグから、(自身と同ポジションの)右サイドバックで新しく2人が選ばれ、昨年、僕はそこを目指してJからもチャンスがあるからと口にしていたのに、そこに入れず悔しさと怒りとふがいなさと、いろいろな気持ちがある。終わったことはしょうがないので、来年、結果を残してそこに食い込んでいけるように。日本代表という次の夢に向けて走り続けたい。

 ―新潟と戦った印象、サポーターの歓声は。

 新潟でプロの選手として活動していたわけではなく、ジュニアユース、ユースとアカデミー出身の立場の僕が試合後にあいさつにいくのはどうかなというのがあったが、(酒井)高徳君と2人で行こうと、あいさつに行かせていただいた。思っていたよりもたくさんの人に「七聖」、「飯野」と声援を送ってもらい、うれしかった。中高と新潟でプロになりたくて活動していたし、大学の時も新潟に入りたくて頑張ってきた。立場はちょっと変わったが、こういった形で皆さんにお礼ができて、それに応えていただいてうれしかった。

 ―今季印象に残ったプレー、思い出の試合は。

 後期の横浜F・マリノス戦(9月29日、日産スタジアム)、天王山の試合に久しぶりにスタメンで出場した。勝つか負けるかで今後の優勝争いを左右する大事な一戦で(吉田孝行)監督が僕をチョイスしてくれた。いろいろな思いを抱えながらピッチに立って、その試合で全てが終わってもいいぐらいの気持ちで90分間プレーして、今までプロになってから体力的にも一番きつい試合だった。最後まで戦ってチームが勝利(2―0)できたので、あの試合が僕にとって今年一番重要だった。

 ―結婚して生活や意識は変わりましたか。

 昨年結婚して妻と娘(9カ月)が生まれたので、今は3人で暮らしている。僕がけがばかりするので、妻は食事面から毎日、子どもが生まれて大変な中でサポートしてくれる。その気持ちが分かるからこそ活躍しないと。一緒に悔しい思いをしているはずだけど、一切そんな姿を見せず支えてくれたので、ピッチに立った時は家族が笑顔になってもらえるようにと思ってプレーしていた。

 ―所属するヴィッセル神戸の印象は。

 一年を通してひたすら競争のチームだった。決して楽しさだけでなく、日頃の練習からけんかもあったし、厳しい言葉を言い合いながら、高みを目指す人だけが残る雰囲気。やるやつだけで試合に挑む、そんな雰囲気のチーム。年齢が上がると競争もありながら、それを楽しめる人が残っていく。今は心からサッカーを楽しんで、それが成長につながると思っている。(子どもたちは)楽しみながら、でも一番になるという気持ちを忘れずに頑張ってほしい。(サッカーイベント時にインタビュー)

     ◇

 ◇飯野七聖、略歴 高士小2年からFC高志、上越FCジュニアでサッカーを行う。アルビレックス新潟ジュニアユース(U―15)、ユース(U―18)、国士舘大を経て、2019年にザスパクサツ群馬に入団。21年1月にサガン鳥栖、22年6月にヴィッセル神戸へ移籍。昨季はAFCチャンピオンズリーグでも活躍した。スピードと運動量が豊富な右サイドのスペシャリスト。173センチ、65キロ。右利き。上越市飯田出身。

上越高で行われたサッカーイベントで子どもたちと楽しく、かつ真剣にゲームをする飯野選手(10日)