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糸魚川市駅北大火から7年 12・22の記憶次世代につなぐ 夜回り隊街頭広報など 防火意識いま一度 糸魚川市 

被災地に整備された大町2の駅北広場キターレ内。映像や展示物を通して大火当時とその後の再建の様子を伝えている
駅北地区を視察する魚沼市の「南本町商店街火災再生プロジェクト」のメンバーら(18日、駅北広場キターレ提供)

 平成28年12月22日に発生した糸魚川市駅北大火から今日で7年を迎える。南からの強風にあおられ、火元から海岸部に向かって中心市街地の約4ヘクタールに延焼し、住宅や店舗など147棟が焼損する大きな被害をもたらした。

 今年も22日午後5時から、被災地区による「火の用心夜回り隊」が夜警活動を行う。消防は22、23日に市内3カ所のスーパーマーケット店舗前で火災予防の街頭広報を実施する。大火後、12月22日を「住宅用火災警報器一斉点検の日」に定めており、市役所市民課窓口や糸魚川駅自由通路、駅北広場キターレで動画PRを表示して啓発を図る。

 大火発生から7年を前に、米田徹市長は20日に開かれた定例記者懇談会で、「火災の発生件数が増えつつあるのも、あの(大火の)怖さを忘れつつあるということではないか。再認識しなければならない。気を引き締め、(火災)ゼロを目指していきたい」と語った。同市の今年の火災発生件数は13件(20日現在)。

 被災地に建てられた駅北広場キターレ(大町2)には、大火で使われた消防資機材や被災した人の生活品、写真アルバムなどが展示され、写真パネルや映像などで大火の記録を伝承するコーナーを設けている。年間通して市内外から見学や視察に訪れる人たちを受け入れる。

 今年からキターレのスタッフに加わったコミュニティコーディネーターの塚田ちひろさん(29、同市出身)は、「地域の皆さんがここまでまちを復興されてきた。同じことが起きないように新しい世代に伝えていきたい」と話した。

◇〝大火の教訓〟胸に 米田市長復興へ決意新た

 大火からの復興に向けたまちづくりには、ほかの被災地からも関心が集まる。18日には魚沼市の「南本町商店街火災再生プロジェクト」のメンバーらが駅北地区を視察し、9月に発生した魚沼市南本町商店街火災からの復興への足がかりを模索した。

 糸魚川で進む復興の裏返しとも取れる事例が出ている中で、米田市長は20日の記者懇談会で「火災予防を中心に、復興につなげていくことが、大火の教訓。われわれにとっての復興、地域活性化は大火という重いものを背負った中での活動。『いつまで』ということではなく、続けていかなくてはならない」と気を引き締めた。

駅北地区を視察する魚沼市の「南本町商店街火災再生プロジェクト」のメンバーら(18日、駅北広場キターレ提供)