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「日本海荒波熟成」の酒 酒造会社など招いて試飲会 ブランド、商品化へ マルソーグループの上越建設工業

「日本海荒波熟成」のブランドで商品化したいと意気込むマルソーの渡邉社長
海底熟成する前後の日本酒の色を確かめる花角知事

 直江津の海で熟成させた酒の味は―。マルソーグループの上越建設工業(柿崎区)が7月、上越市の直江津港内の水深約15メートルに沈めた日本酒、ワインを試飲する会が21日、「カフェ&ダイニング リラックス」(同市土橋、市民プラザ内)で開かれた。日本酒を提供した酒造会社の経営者やソムリエのほか、花角英世知事、中川幹太上越市長らが出席した。

 日本酒・ワインなどの海底熟成事業は同グループの新規事業。県から港内の使用許可を受け、7月、上越市と小千谷市の日本酒やワイン、コメなどをコンクリート製コンテナに詰めて沈め、5カ月後に引き揚げた。グループの中核会社、マルソー(三条市)の渡邉雅之社長は「海底熟成により付加価値をつけた商品を生み出し、県内産業の盛り上げの一助にしたい」と話す。 花角知事は「どれだけの成果が出ているか楽しみ。こうした新たな挑戦をする企業、人が集まる県にしたい」と述べ、取り組みに賛辞を贈った。

 酒類の海底熟成は劣化の原因となる太陽光(紫外線)の影響を受けない、海中の音が振動として伝わり好影響を与える、などの利点が挙げられるが、確たる根拠はまだないという。上越市のソムリエ、佐々木政光さんは「赤ワインはタンニン(渋み成分)がまろやかになった。日本酒は香りが開き、吟醸酒の楽しみ方として面白い」と講評した。

 マルソーグループは今後、「日本海荒波熟成」のブランドで商品化を目指す。足元では公共工事の減少などで生コン需要が落ち込み、海底貯蔵用コンテナ製造などで既存事業のてこ入れも図る。渡邉社長は「柿崎区に雪室倉庫も保有している。暑い夏は雪室、寒い冬は海、というやり方にも取り組みたい」と話した。

海底熟成する前後の日本酒の色を確かめる花角知事