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古径の制作過程に焦点 生誕140年企画 多数の素描作品展示 上越市で

本画「牡丹」と、ボタンを描いた素描作品が並べて展示されている

 上越市本城町の小林古径記念美術館は来年3月10日まで、企画展「生誕140年記念 古径さんの素描」展を開いている。本画が完成する過程で描いた素描を多数展示し、古径の創作や作品について解説している。開場時間は午前10時から午後4時まで。

 地元出身で文化勲章を受章している日本画家の生誕を記念する展示は10、11月の特別展に続くもの。今回は同館が約1300点所蔵する古径の素描作品を中心に、本画や上越ゆかりの作家の素描など178点を展示している。

 展示は3部構成。第1部は素描と本画の対比や日本画の制作過程の紹介。紙を貼って修正したり、花びらだけ色を塗ったりした下図などを展示。第2部は模写。師匠の梶田半古からその重要性を教わった古径が、師の挿絵や正倉院の宝物、絵巻物などさまざまな対象を模写した作品を展示している。

 第3部の写生は身近な動植物や、ヨーロッパ留学時に描いたエジプトのミイラやベニスの風景などが飾られている。同館の小川陽子学芸員は「一つの作品が完成するまでに、世に出ていないものをたくさん描いている。素描と本画を見比べると制作過程が分かる」と解説した。

 年内の関連イベントは学芸員によるギャラリートーク(参加無料)が9日、「古径さんの作品で『上げ写し』技法を体験してみよう」(事前申込制、参加費300円)が16日に行われる。時間はいずれも午後1時30分から。申し込みは同館(電025・523・8680、電子メールkokei-koza@city.joetsu.lg.jp)へ。

 休館日は毎週月曜日(来年1月8、2月12日を除く)、29日から1月3日、1月9日、2月13日。