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走行中の鉄道 空から点検 全国で初の国交省事業 ドローン使い実証実験 春日山駅周辺でトキ鉄協力

鉄道上空のドローン飛行実験は全国初。県や沿線の上越3市の職員も出席し、さまざまな分野への活用に期待を寄せた(上越文化会館駐車場)
ドローンの撮影データなどを確認する出席者。データの正確性や得られる内容などを確かめた

 人工知能(AI)航空管制システムの開発に取り組むトラジェクトリー(本社・東京都)は21日、上越市春日山町3の春日山駅周辺で、ドローンによるインフラ点検の実証実験を行った。

 国土交通省による3D都市モデル整備事業「プロジェクトPLATEAU(プラトー)」の一環で、走行中の鉄道上空での実験は全国初だという。

 同事業はビルから街路樹まで、高さや構造などの情報を含む3D都市モデルを整備、オープンデータ化することで、新たな産業振興、社会課題の解決につなげる取り組み。すでに全国200都市が参加している。

 トラジェクトリーでは、人材が不足する鉄道インフラ点検を効率化しようと、ドローン活用を提案。同社の小関賢次社長は上越市出身で、実験しやすい環境であることから、電車を運行するえちごトキめき鉄道に協力を依頼。同市もデータを提供し、実験が実現した。

 実験では、事前に入力したルートに沿ってドローンが自動航行。点検箇所を撮影するとともに、電車が接近すると乗車した社員の持つタブレット端末を認識し、安全な位置で待機するかを検証した。県や上越3市の職員も出席し、今後の活用に向けて質問していた。

 小関社長は「ドローンの鉄道付近での飛行は禁止されているため、貴重な機会だった。点検箇所の撮影位置や車両接近時の待機高度など、実用化には2年ほどかかる見込みだが、一部でも導入につながれば」と期待を寄せた。

ドローンの撮影データなどを確認する出席者。データの正確性や得られる内容などを確かめた