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レルヒ像制作者知って 戸張幸男さん作品展 上越市大厳寺

戸張幸男さんの作品を展示している佐藤会長(右から2人目)ら六人の会のメンバー

 上越市の金谷山にある「レルヒ像」を制作した彫刻家、戸張幸男さん(1908~98年)の作品展が23日から25日まで、同市寺町3の大厳寺(佐藤信明住職)で開かれる。木彫の作品やブロンズ作品の写真などを展示。作品や貴重な写真を収めた『彫刻作品集』も制作された。開場時間は午前10時から午後4時まで。

 主催する「六人の会」は、上越で活躍しながら地元での認知度があまり高くない人に焦点を当て、作品展と作品集制作は昨年の画家、原本賢治さんに続き2回目。福岡県生まれの戸張さんは、戦前に朝鮮半島で活躍。戦後の引き揚げで祖母ゆかりの旧高田市に移り、新潟大教育学部高田分校芸能科で教べんを執った。高田に来た際は同寺の2階に住んでいた。

 木彫は同寺と同市内の個人蔵のものを展示。レルヒ像や戸張さんのアトリエでの写真パネルも飾られている。作品集は略歴や息子で彫刻家の公晴(幸正)さんによる「父の思い出」、レルヒ像制作途中の写真、朝鮮時代の作品などを掲載。市内の学校や図書館などに寄贈し、各日先着30人に配布する。

 会長の佐藤住職は「作品はいろいろな場所に残っている。高田にこういう人がいたことを知ってもらえれば」と話した。