三和産クリふんだん 生産者らフルコース舌鼓 ラ・ペントラッチャ「収穫祭」


三和区産のクリを使ったイタリア料理を楽しむ催し「サーグラ・デル・マローネ」が3日、上越市下門前の伊料理店「ラ・ペントラッチャ」で開かれた。市内外の生産者らも集まり、クリ談議に花が咲いた。
クリは焼き栗で知られる同区北代の宮沢栗農園産。同レストランを経営するクオルス(同市下門前)の高波利幸社長は10年以上前からその味にほれ込み、使い続けている。
料理は同農園のクリとリコッタチーズを、栗粉のクレープで包んだ前菜、イタリア産のリゾット好適米、カルナローリと同農園の「謙信甘栗」を炊いたリゾット、くびき牛のローストに謙信甘栗のマッシュを添えたメインディッシュなど6皿。食前酒に謙信甘栗の新栗で醸造したクラフトビールが供された。
五泉市のクリ生産者、桐生忠教さん(72)は「ビールは物珍しさだけでない味。世に出してくれて、一生産者としてうれしい。若い生産者と未来の話をすることもでき、とても良かった」と話した。
「サーグラ・デル・マローネ」はイタリア語で「クリの収穫祭」。出席者でイタリア・ボローニャ在住の小関智子さんによると、同国の栗産地では秋、街の広場に市場や食堂ができ、たき火をしてクリを調理し提供する催しがあるという。小関さんは「イタリアでも、クリのフルコースは見たことがない」と話していた。
高波社長は「クリの収穫祭は恒例にしたい」と話した。
