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ジオガイド 現地で車椅子体験 ユニバーサルツーリズム研修会 高齢者・障害者のジオ観光を支援 糸魚川で研究調査

糸魚川ジオパーク観光ガイドがフォッサマグナパークで車椅子利用者と介助者を体験。足の不自由な人も間近で断層を見学できるようにはぎ取り展示が設置されている

 高齢や障害の有無にかかわらず、誰もが安心してジオパーク観光が楽しめるようにと4日、糸魚川ジオパーク観光ガイドの会を対象に糸魚川市内でユニバーサルツーリズムの研修会が開かれた。会員8人が参加し、講義やジオ施設の車椅子体験などを通して、学びながら課題や改善点を探った。

 糸魚川ジオパーク学術研究奨励事業の一環。全国各地でジオパークのユニバーサルデザイン化に取り組む鎮西学院大(長崎県諫早市)の山口弘幸教授が糸魚川でも調査研究を進めており、昨年は障害者や高齢者に配慮したジオツアーの企画開発を検討。コースの検証や人材育成が必要とし、今年はジオガイドの研修による調査を行った。

 実地研修は、車椅子利用者の旅行支援や観光ツアーを実践する「柏崎ユニバーサルツーリズムセンター」の押見敏昭事務局長が講師を務め、フォッサマグナパークなどを巡り車椅子の操作や移動支援、配慮を教えた。

 参加したガイドは介助者と車椅子利用者を交代し、「押してみないと、乗ってみないと分からない」と実感。磯貝謙二会長(79)は「2人いれば車椅子の方も案内できる」と話し、スキルの習得や人員の確保なども検討課題としていた。