伝統行事で町内融和 住民集い「二十五日講」 上越市石沢町内会

上越市の石沢町内会(宮崎雅彦町内会長)は25日、同所の石沢公会堂で石沢二十五日講を開いた。180年以上続く行事で、町内の融和を図った。
講が初めて開かれたのは天保11(1840)年2月25日。石沢集落を二分する争いが起き、上宮寺(同市南本町3)の住職によって解決された。解決への報恩と集落の融和を図り、毎月25日に講が開かれることとなった。開講に当たり、阿弥陀如来の本尊は西本願寺から受け、東本願寺から御消息(手紙)を受けている。
昭和14年からは集落の中央にある公会堂で開かれ、現在は農繁期や厳冬期を避け、3、6、8、10月の25日に老人会行事として開かれている。
講を開く際は上宮寺が担当するが、10月の講は年内最後の「しまいの講」として妙行寺(同市寺町)も参加。上宮寺は本願寺派、妙行寺は大谷派で、両派が参加し講が開かれるのは珍しいという。
同日は住民ら約30人が参加。上宮寺の間山高成住職と妙行寺の伊藤英昭住職が読経し、間山住職による法話を聞いた。併せて、老人会の敬老会を実施した。
宮崎町内会長は「長く続いてきたからこそ融和してきた。これからも融和を図りながら、地域の発展につなげていきたい」と語った。