特殊詐欺被害の未然防止に 防犯機能付き電話機当選者 10人に手渡す 上越市などがキャンペーン

上越市民を対象とした防犯機能付き電話機プレゼントキャンペーンの贈呈式が18日、上越市藤野新田の上越警察署で開かれた。今年は420件の応募があり、当選した10人に久須美賀通署長が電話機を手渡した。
上越警察署と上越市防犯協会が連携し、2020年から取り組んでいる。同署管内では9月末時点で、特殊詐欺被害が20件、被害額が約9000万円。件数、被害額とも県内最多となっている。年代を問わず、電話に出ると被害に遭う可能性が高いことから、被害の拡大防止と防犯機能付き電話機の普及を図るため、キャンペーンを行っている。
電話機には、通話内容を録音する機能のほか、かけ手に迷惑電話防止のために録音する旨、受け手には迷惑電話に注意する旨のアナウンスがそれぞれ流れる。当選者の一人、福原幸一さん(83)は以前、自宅に不審な電話があり、その後、警察から犯行グループのリストに名前が入っていたと注意されたという。「不安もあったので応募した。これで少しは安心できる」と話した。
久須美署長は「わずかでも被害を防止できればと思う。さらに多くの人がこの電話を知り、導入するきっかけになってほしい」と願った。