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MGC 畔上(妙高市出身)雨中の激走 積極的なレースを展開

レース後、畔上選手(前列中央)を囲み、妙高高原からの応援団と家族らで記念撮影。妙高高原中時代の同級生、小島千香世さんは「大舞台での積極的なレース展開にワクワクした。力強い走りを見て、結果だけではない熱い感動をもらった」と心からねぎらいと感謝を示した(提供写真)

 来年のパリ五輪の日本代表選手選考競技会、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)が15日、東京・国立競技場発着で争われ、妙高市出身の畔上和弥選手(26、トヨタ自動車、関根学園高―帝京大出)は2時間14分51秒、35位でゴールした。

 男子は61人が出場した。激しい雨の中、スタートから川内優輝選手(36、あいおいニッセイ同和損保)が飛び出した。畔上選手は2位集団につけ、時折集団の前の方に出て、積極的に引っ張った。29キロ過ぎに大迫傑選手(32、ナイキ)らがペースを上げると、徐々に離された。

 畔上選手は前を必死に追い、最後は体を懸命に動かしながら、フィニッシュした。畔上選手は「こんなにいろいろな方からの応援に勇気をもらえたレースはない。力尽きたが、後悔ないチャレンジができた。きょうの経験を次の目標に向けて生かせるよう頑張りたい」とコメントした。

 沿道には地元妙高高原などから、横断幕を手に雨に負けない声援を送った。クロスカントリースキーを競技していた妙高高原中時代に顧問を務めた小林辰男さん(現妙高高原中校長)は「積極的にレースを進め、彼らしいレースだった。後半もしっかりと走った。チャレンジする姿は地元の方々に勇気と元気、感動を運んでくれた」とたたえた。

 関根学園高時代に陸上長距離を指導した古川一夫さん(上越市とよば・中央整体)は「いつものように集団の中で足をためていければ良かったが、集団の前につけ、頑張ろうという思いが走りに表れていた。走りっぷりは悪くなかった」と、同レースに懸ける熱い思いを感じ取っていた。

 1位は小山直城選手(27、Honda)、2位は赤崎暁選手(25、九電工)で、この二人がパリ五輪の代表に内定した。五泉市出身の横田俊吾選手(23、JR東日本)は30位。