自然豊かな地にレストラン開店 フレンチベース米料理がメイン 糸魚川市東海「ミュリール」


糸魚川市東海の清耕園ファーム(横井清一郎代表取締役)は12日、同所で農園レストラン「mûrir(ミュリール)」をオープンする。
場所は田んぼの真ん中。早川産の自社ブランド米「ひすいの雫」(コシヒカリ)を使ったフレンチベースの米料理がメイン。農家の持続可能な米作りを目指してコメのおいしさを伝え、価値を高める。
コース料理(8品)は皿や器で米作りの一連の工程を表現する。田植え前の代かきから、収穫を迎えるまでの水管理や草刈り、穂肥などを含めた「はぐくむ」期間、脱穀、精米それぞれが一品一品のテーマ。スープやソース、パン、焼き菓子など全品にコメを使用している。同園シェフの渡辺光実さん(32)は「愛情をかけて手間をかけて育てた作物。料理も同じように提供し、喜んで味わってもらいたい」と思いを込める。
料理を味わう空間や景色も大切にする。カウンター席からは緩やかな棚田と日本海、テーブル席からは新潟焼山の眺望が広がる。季節ごとに農作業の風景も目にすることができる。「景色も料理の調味料になる」と渡辺さん。
同園では田んぼオーナー制度など農業体験にも取り組んでいる。横井代表はレストランの立ち上げに「自然豊かなこの地でいろいろな体験ができる。糸魚川のアピールにつながれば」と期待を寄せた。渡辺さんも「ここでしか味わえない価値がある。それを知ってもらいたい。いつか農園の店が旅の目的地になるように」と描いている。
ディナー営業は午後6時から。コース料金7700円(税込み)。11月から金、土、日曜のみランチコースを始める。料金は3300円(同)。火、水曜定休。要予約。予約、問い合わせは同店ホームページmurirniigata.com、(電080・2679・4399)へ。

