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沖に流された親子救助 粕川秀幸さん、北村直樹さん 2人に感謝状 上越海上保安署

沖に流された家族3人の救助に尽力した北村さん(中央)、粕川さん(左)に感謝状を贈呈

 柏崎市の海水浴場で7月、沖に流された親子3人の救助に尽力したとして、上越海上保安署は6日、群馬県渋川市の自営業、粕川秀幸さん(42)と上越市大貫2の会社員、北村直樹さん(42)に感謝状を贈呈した。

 同署によると、7月16日午後0時25分ごろ、柏崎市の上輪海水浴場で海水浴に来ていた女児2人が沖に流され、救助に向かった父親も戻れなくなった。母親が118番通報した。

 一方、サーフィンに来ていた粕川さんがサーフボードで現場へ。次女をボードに乗せて海岸へ戻った後、再び現場で漂流していた2人を確保。家族で海水浴に来ていた北村さんがSUP(スタンドアップパドルボート)で向かい長女を、消防救助隊員が父親を救助した。3人とも命に別条はなかったという。

 6日、上越市港町1の直江津港湾合同庁舎で感謝状贈呈式があり、粕川さんは「何も考えずできることをしていたが、助けられてほっとした。海が好きで、しっかりと状況判断できたことが役に立った」。北村さんは「海の状況を見て自分にできることをした。以前にも流されていた人を助けたことがあり、経験が役立った」と話した。

 佐藤正浩署長は「小さい子どもから助けるなど迅速に判断、救助してくれた」と感謝。また、3人が離岸流に流された可能性にも触れ、「海は危険で、陸上とは違う環境であることを認識して楽しんでほしい」と呼びかけた。