猛暑乗り切り収穫 大潟町小6年生・竹田酒造店 稲作作業通じ理解 柿崎区で稲刈り

共同企画で米作りに取り組んできた大潟区の大潟町小(中澤和仁校長)の6年生66人と同区上小船津浜の竹田酒造店(竹田成典社長)は2日、米作りを行ってきた柿崎区水野の田で稲刈り作業を行った。
企画は、子どもたちに米作りと酒造りを体験してもらい、そのコメを材料に酒造会社の手で仕込み貯蔵し、20歳になったら贈呈するもの。同酒造の蔵人で同地出身の農家、清水徳幸さん(50)が田を提供した。6月に酒米「越神楽(こしかぐら)」の苗を手植えし、夏の猛暑を乗り切り、この日の収穫を迎えた。
清水さんによると、山間部の同地の田は米山の湧き水の恩恵を受け水不足はなかったが、高所の風通しの良い場所にあるため、フェーン現象の熱風を受け、実のつき具合が良くない稲も見られるという。「体験を通し、少しでも農業をやってくれれば」と思いを込めた。
体験した金子祐慈君は「(暑さが)心配でしたが、ちゃんと育ってくれてうれしい。稲刈りは初めて。苦労するけど楽しい」と話した。竹田社長(66)は「上越地域には酒造会社が多い。これは発酵を支えてくれるコメがあり、気候が適しているから。そのことを知ってほしい」と、背景にある環境の素晴らしさを説いていた。