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上越地域のために 地元自治体に自著寄贈 元トキ鉄常務 石黒孝良さん

電子書籍データの入ったディスクと、紙ベースのものを米田市長に寄贈した石黒さん(右)

 えちごトキめき鉄道の元常務・石黒孝良さん(75)は9月28日、自著『トキ鉄沿線おもてなし紀行』(増補版)を糸魚川市に寄贈した。

 トキ鉄の沿線3市(上越市、糸魚川市、妙高市)の観光を盛り上げようと制作した書籍。石黒さんが取材し、書き下ろした上越地域の見どころとトキ鉄時代に見聞したエピソードを紹介している。

 増補版は、電子書籍化して22世紀アート(東京都)から出版している。333ページにわたっており、糸魚川関連の内容は駅北大火で全焼、再建された料亭「鶴来家」、駅舎とランプ小屋が国登録有形文化財に指定された市振駅など。

 米田徹市長は感謝を示しながら、「こうしたコアな内容のものを、電子化して出していただいた。情報発信で大きなインパクトがあると思う」と声を弾ませた。

 石黒さんは同書を上越、妙高両市にも寄贈する考え。「何とか、少しでも(上越)3市のために」と地域への思いを語りながら、「大事なのは、みんなでやっていくこと」と官民一体となった取り組みの重要性を強調した。