公述人全員が反対意見 大貫4下水道計画変更で 上越市役所で公聴会
上越市が見直しを進めている公共下水道の整備区域見直しで、都市計画法に基づく変更素案について住民の意見を聞く公聴会が9月29日、市役所で開かれた。見直し区域にある同市大貫4(平山)について、7人が文書または口頭で、計画見直しに反対の意見を述べた。
同所は約620世帯が所在し、270世帯に公共下水道が整備されている。残る350世帯でも整備が予定されていたが、昨年市が公共下水道から合併処理浄化槽区域に見直した。
市は人口減や1979年の着手以来40年を経過し、更新需要が増加し、財政への影響が大きくなっていることなどを理由に、公共下水道から合併処理浄化槽による個別処理を推進する考え。
公聴会には4人の公述人が出席し、口頭で意見を述べた。近藤彰治市議は「町内に(下水道の有無で)分断が生じている。市の説明不足も指摘されている。まちづくりの観点から絶対あってはならない」と述べた。
住民の一人は「2019年、(市は)文書で下水道工事を行うと通知したにもかかわらず、昨年一方的に(計画を)変更した。住民は納得していない。行政に不信。われわれは新規事業を求めているのではなく、決定されたことを実行してほしいと言っている」と反対の姿勢を示した。
今後、市は都市計画原案を作成、県の意見を聞いて都市計画案の縦覧を行い、住民の意見を得た上で都市計画審議会に諮る予定。