糸魚川市とモンベルが包括協定締結 野外活動通じ連携協力 地域振興や自然保護など促進


糸魚川市とアウトドア総合メーカーの株式会社モンベルは、アウトドア活動などの促進を通じて地域活性化や生活の質の向上に資するため、連携と協力に関する包括協定を結んだ。25日に大阪市の本社で、同社の辰野勇会長と米田徹市長が出席して締結式を行った。
連携・協力事項は(1)自然体験の促進による環境保全意識の醸成(2)子どもたちの生き抜いていく力の育成(3)自然体験の促進による健康増進(4)防災意識と災害対応力の向上(5)地域の魅力発信とエコツーリズムの促進による地域経済の活性化(6)農林水産業の活性化(7)高齢者、障がい者等の自然体験参加の促進に関すること。
市商工観光課ジオパーク推進室によると、糸魚川ジオパークはモンベルと平成23年から「フレンドジオパーク」として提携しており、モンベルクラブ会員に、糸魚川ジオパークのレジャー情報などを提供している。全国のフレンドエリアと会員をつなぐイベントにも参加して糸魚川をPRし、これまでに地域振興やアウトドア誘客などに関して連携をしてきたベースがある。協定締結を機に今後さらに連携を強化していく中で、久比岐自転車道のサイクリング活用や高浪の池をはじめとするキャンプ場の利用促進などを進めていきたいとしている。
締結式で辰野会長は「地域振興や少子高齢化が進む地域の課題に対して、アウトドア活動でのアプローチによって解決できるところに貢献できれば」と述べ、米田市長は「自然保護や脱炭素社会、有害物質を使わない生活の取り組みに一緒になって連携していけたら」と伝えたという。
また、今年7月にモンベルと自治体などの協働により上越3市で行われた海、里、山をカヤック、自転車、登山でたどる環境スポーツイベント「糸魚川・上越・妙高SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)2023」も協定締結のきっかけになった。新潟県内の自治体との包括協定締結は妙高市、佐渡市に次いで3番目。
