関与におわす発言 中川市長通年観光プロポーザルで 上越市議会

上越市の中川幹太市長は25日、市議会一般質問で「通年観光計画策定支援業務委託プロポーザル」を経て選定されたEssa(新潟市中央区)の選定過程について問われ「全国で実績があり、上越市でも生かせると考え、(選定を)了承した」と述べ、プロポーザルでの事業者選定に関与したと取れる発言をした。
橋爪法一氏(共産)の質問に対し答えた。同プロポーザルについては、同社がプロポーザルの実施前から通年観光計画の策定について、深く関与していたとみられることが問題視されている。
中川市長は同日の一般質問終了後、報道陣の取材に対して「自分が関わることはできない」として発言を否定したが、議会での答弁は訂正していない。中川市長はこれまで、プロポーザル前から接点があったことは認めたが、選定過程については「審査員ではない。業者選定は審査員により公平・公正に行われた」として自らの関与を否定してきた。
橋爪氏は同社が代表取締役2人、取締役4人、従業員0人(プロポーザル実施時点)の会社であることから、業務遂行能力を疑問視。プロポーザルの仕様書に再委託先、協力者などを記入させる欄は、これまでのプロポーザルにはなかったとして「このような欄を今回設けたのは、こうしないと同社の応募を受け付けられなかったのではないか」と追及。
阿部俊和文化観光部長は「いろいろな人のノウハウを入れながら仕事を仕上げるのは、現代的には一般的だ」として、再委託を可能とした理由を説明した。