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母校に自著図書寄贈 糸魚川市出身の児童文学作家・小川英子さん、岡沢ゆみさん 短編掲載の『百物語』シリーズ 怖いお話楽しんで

自身の短編作品を掲載した図書『百物語』を母校の小学校へ寄贈した小川さん(中央)と岡沢さん(右)。鶴本教育長に手渡した

 糸魚川市出身の児童文学作家、小川英子さん(73、神奈川県在住)と岡沢ゆみさん(54、東京都在住)の短編作品が掲載された図書『百物語』(日本児童文学者協会編集、文溪堂出版)が、それぞれの母校の小学校へ贈られた。

 小川さんは本町出身で糸魚川小卒業。岡沢さんは京ケ峰出身で糸魚川東小の第1期卒業生。2人は日本児童文学者協会会員で、『百物語』全5巻シリーズ(各20話)5巻目の『畏怖(いふ)の恐怖』に、偶然互いの作品がそろって収められた。

 小川さんの作品は江戸時代の架空の城を舞台に描いた怪談「開かずの間」。岡沢さんの作品は新潟のおじいちゃんとの物語「さよならといえないぼく」。小川さんは「怖いお話を集めた本だけど、ただ怖がらせるだけでなく人間の深みにあるものを求めた」と紹介している。

 2人は20日、糸魚川市役所を訪れ、教育委員会を通じて5巻シリーズを両校へ寄贈した。郷土の子どもたちへ「物語を読んで心の中で体験できる。面白い本をたくさん読んでほしい」と小川さん。岡沢さんは「ふるさとのことが作品に表れてくる。本を読んだら(お話を)書いてもみて」と思いを寄せた。

 鶴本修一教育長は「大先輩が書かれたお話が載っていることを子どもたちに紹介したい。出会いは心に響くきっかけになる」と感謝した。

 市内の3図書館にも5巻を寄贈。図書館では全巻そろえて置くことにしている。

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