歌声と演奏で魅了 佐藤ひらりさん招き演奏会 大瀁小150周年記念事業

頸城区の大瀁小(竹内聖子校長、児童184人)は8日、創立150周年記念事業としてシンガー・ソングライターの佐藤ひらりさん(22、三条市出身)を招いた演奏会を百間町のユートピアくびき希望館で開いた。児童の他、地域の人や保護者らが参加し、美しい歌声と演奏を堪能した。
昨年11月、同校で開かれた大潟町中学校区・頸城中学校区同和教育研究協議会の人権教育で佐藤さんを招いて歌声を聞き、その縁で今回も演奏会が実現した。記念事業実行委員会主催。
三条市出身の佐藤さんは生まれつき全盲で、5歳の時に「川の流れのように」を聞き音楽に目覚めたという。9歳でゴールドコンサートで「アメイジング・グレイス」を熱唱し、史上最年少で歌唱・演奏賞、観客賞を受賞。一昨年の東京パラリンピック開会式で国歌を独唱した。
この日は自作のオリジナル曲に加え、「ジュピター」「川の流れのように」「翼をください」など10曲以上を熱唱した。歌の合間には夏休みの宿題のことや好き・嫌いな科目のことなど、会場にいる児童に問いかけるように交流した。
「私の歌を届けられることを本当に楽しみにしていました」と話し、夢や目標を持つ大切さを語り「恥ずかしがることなくいろいろな人にやりたいことを伝えると、たくさんの人が支えてくれ、夢や目標が一歩ずつかなうと思います」とアドバイスした。最後は大瀁小の校歌を弾いて、児童と一緒に歌い上げた。
壇上で花束を渡した山田凉花さん(6年)は自身もピアノをやっていて、「迫力があって、きれいな歌声と演奏に感動しました。耳から滑らかに入って頭に響く。みんなの心をつかむ。あそこまで弾けてすごいなと思いました」と感動した面持ちで話していた。