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イノシシ捕獲大幅増も被害拡大 農作物の鳥獣被害 環境整備など各種対策 上越市議会農政建設常任委

2022年度はイノシシの捕獲数、被害面積とも前年度より増加。今後も捕獲、侵入防止、環境作りを柱に対策に取り組んでいくとしている(17年10月、上越市内で撮影)

 上越市は6日に開かれた市議会農政建設常任委員会の中で、昨年度の市内における農作物の鳥獣被害状況を発表した。被害の中心となっているイノシシは777頭を捕獲と前年度より480頭増加した一方、被害面積も4・5ヘクタールと前年度より0・7ヘクタール増加。今後は捕獲、侵入防止、環境づくりを柱に対策に取り組んでいくとしている。

 捕獲数増加については前年度より1頭当たりの捕獲活動支援費が成獣で3000円、幼獣で1000円増額されたためと議員から指摘があった。市農林水産部では捕獲意欲向上に加え、2020年の大雪や豚熱流行による個体数減少からの回復が進んだと分析した。

 今後は安塚、浦川原両区の調査を基にした鳥獣が出没しにくい環境づくり、チップ材を活用した緩衝帯の整備、ドローンを活用したスマート捕獲など、実証実験を踏まえた各種対策を継続していく。有害鳥獣捕獲の担い手育成、確保については猟友会への新規入会者49人、会員総数262人と前年度より32人増。各種補助金や周知活動を続けるという。

 武藤正信氏(創風)は今年も既にイノシシが田畑で寝転び、収穫前のコメを食べるなどの被害が出ており、川沿いに素早く2、3キロ移動するなど対策の難しさにも触れ、「相当な被害が予想される。迅速な対応を」と訴えた。また、少子高齢化が進む集落での電気柵の新規設置、管理維持の難しさに支援を求める声もあった。

 飯田謙次・中山間地域農業対策室長は「猟友会6支部でいずれも増加との報告を受けている。実証実験を通して地域で課題を共有し、出没予防対策を取っていきたい」と答えた。市ホームページでの地域ごとの生息数などの情報提供にも前向きな姿勢を示した。