文字サイズ

上越地域の油田を紹介 上越市立歴史博物館 10月29日まで企画展

石油井戸の枠桟木や井戸を掘る道具、石油を入れたおけなど、実際に使われた道具類が展示されている
玄藤寺油田の写真や古文書などが並ぶ

 上越市立歴史博物館(同市本城町)は10月29日まで、企画展「頸城油田の盛衰―日本一の手堀り技術―」を開いている。江戸時代から明治時代にかけて隆盛を誇った上越地域の油田について紹介している。開館時間は午前9時から午後5時まで。

 上越地域では古くから石油が採れ、「草生水(くそうず)」という名前で呼ばれていた。当初はくぼ地に湧き出す「坪」で採取していたが、四ツ屋(板倉区)で土砂崩れにより坪が埋まったことを機に井戸を掘り始め、板倉区周辺では幕末に100以上の井戸が掘られた。

 明治時代に入ると、石油ランプの普及で石油の需要が高まり、明治天皇の北陸行幸を機に板倉区と清里区にまたがる玄藤寺油田で日本初のパイプラインが設置された。同油田は明治20年代には産油量が減少したが、同30年代に牧区で石油が噴出し、昭和40年代まで個人で採取していた井戸があったという。

 同展では草生水についての古文書や、現存する「坪」の写真、多くの井戸が描かれた明治時代の絵図、玄藤寺油田の古写真など約90点の資料を展示している。また、井戸を掘ったり、石油を採ったりする際に使われたつるべなど、道具の展示も数多い。井戸の掘り方を解説したパネルもあり、縦穴で200メートルを掘り下げた当時の技術を知ることができる。

 同展では昭和30年代の頸城油・ガス田や直江津港に設置されているLNG基地についても触れている。同館の花岡公貴統括学芸員は「現在、火力発電所やLNG基地があるのは偶然ではなく、(頸城油田から積み重ねてきた)必然だと思う」と話した。

 観覧料は510円(小中高生260円、市内の学校に通う小中学生は無料)。

玄藤寺油田の写真や古文書などが並ぶ

社会・くらしの関連ニュース

観光・お出かけの関連ニュース

芸術・文化の関連ニュース