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夜空に大輪とごう音 伝統の1000発 糸魚川市早川大花火大会 健康や地域の発展願い

地上スターマインや尺玉などの花火がごう音の迫力とともに早川郷の夜空を彩った(早川大橋左岸の観覧席付近より)
早川の清流に沿って仕掛けた約100メートルのナイアガラ

 糸魚川市の早川地区で22日夜、伝統の「早川大花火大会」(同実行委員会主催)が行われた。地区内外から大勢の見物客が繰り出し、早川郷の夜空に広がる多彩な花火と響き渡るごう音を堪能した。

 早川地区の花火大会は毎年、江戸時代から続く新町祇園祭に合わせて実施。京都八坂神社の神を送る際に無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を盛大に祈願するため、大正時代末期に当時の地元青年団が始めたという。例年夏の花火大会としては、同市を含めて近隣地域で最も早い時期に行われる。

 約100年にわたる歴史の中、新型コロナウイルスの感染拡大により令和2、3年は中止となり、昨年3年ぶりに再開。今年は新町の県道沿いに露店も多数並んでにぎやかさが戻った。花火大会の観覧スペースとなった早川大橋左岸の堤防沿いにも、久しぶりに家族や仲間とそろって訪れる姿が目立った。

 花火はスターマインや尺玉、仕掛けなど全52プログラム、約1000発。地元企業や同級生一同、地域団体、住民らが寄付を寄せてそれぞれ祝いや追悼、感謝、発展に思いを込めて打ち上げた。

 目の前の対岸で花火が大きく華麗に開き、谷筋に音が反響するたび、観覧席からはどよめきと拍手が起こった。

 市内外から親族一同が集まって訪れたという大阪府在住の谷りりさん(30)は「こんなに近くで見られる花火はそうない」と迫力に圧倒。妊娠中で「おなかの赤ちゃんにも(花火の)音が聞こえたかな。元気で産まれるように」と願った。

早川の清流に沿って仕掛けた約100メートルのナイアガラ
新町祇園祭の神輿(みこし)渡御。神輿は車両で出発