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秋の収穫へブドウ管理 オーナー制導入し47組参加 上越市大和4下鳥幸彦さん障害乗り越え挑戦

下鳥さん(右)が自宅で栽培するブドウのオーナー制を企画。12日には参加する冨村さん(中央)ら家族と交流を楽しんだ
下鳥さんが作るシーグラス作品

 上越市大和4の下鳥幸彦さん(59)は今年春から、自宅で栽培しているブドウ(品種シャインマスカット)の房ごとにオーナーを募集。近隣住民や知人、口コミで知った人が参加し、定期的に枝切りなどの世話をしている。下鳥さんは「管理人」としてオーナーらを見守り、秋の収穫を目指して日々の交流を楽しんでいる。

 下鳥さんがブドウ栽培を始めたのは約6年前。当初は実りがなかったが、施肥などを通じ、今年3月に初めて100個以上が芽吹いたという。剪定(せんてい)や間引きを行い、最終的には75個に。オーナー制を企画し、7月時点で47組が参加しているという。

 下鳥さんは自宅にアトリエを構え、海辺で波に洗われて丸くなったガラス片「シーグラス」を題材にしたアート作品を作っている。きっかけは平成26年、脳出血に倒れて右半身にまひが残ったこと。思うように体が動かず、人を避ける日々の中で創作が「やりがい」と「人との交流」につながったという。

 オーナー制の根底には、自身と同じように悩み苦しむ人の力になりたい、との思いがある。47組目のオーナーは同じ病を患い、入院先で互いに励まし合った三和区水吉の冨村静一さん(81)。12日、冨村さんは家族と共に下鳥さん宅を訪問。「障害があっても精力的に取り組む下鳥さんに感心。秋の収穫が楽しみ」と話し、家族の枝切り作業に温かいまなざしを向けていた。

 下鳥さんは「シーグラス作品制作やブドウのオーナー制をやっていなければ出会わなかった人がいる。これらの取り組みを通じて交流の輪を広げ、障害のある人へも、ない人へも、挑戦することの大切さを伝えられたら」と話している。

下鳥さんが作るシーグラス作品